JMT日記:アメリカ初キャンプ

2023年8月30日、ルート395沿いの田舎町インディペンデンスのキャンプ場に泊まりました。

本当に小さな町で、お店もろくにありません。モーテルも数件しかなく、価格帯は高め。直前に調べてみましたがすべて予約が埋まっていました。

でも問題はありません。どうせ翌朝には登山口を目指して出発するのです。水場とトイレがあって、一夜明かせるなら上等です。


電車とバスで山岳地帯に移動

ロサンゼルスからインディペンデンスまでは、200マイル(320キロ)くらいの距離があります。

東京駅から名古屋駅までが350キロなので、それくらいの距離をイメージすると分かりやすいかもしれません。

ただし、もちろん新幹線は走っていないし、電車もバスも本数は多くないので体感の距離はもっとずっとあります。

Amtrack(電車)とEastern Sierra Transit(バス)を乗り継いで、6時間ほどかけてインディペンデンスに到着しました。

南北に走るシエラネバダ山脈が太平洋から来る湿った空気を遮っているので、このあたりの大地はとても乾燥しています。内陸側に一つ山を越えると、「デスバレー」なんてデンジャラスな地名がついていたりするほどです。

バスから見える光景も、まるで西部劇のよう。乾燥した大地が広がり、丈の低い草がまばらに茂っています。

町と町の間は本当に何もないし、車故障したらそのまま干からびて死んでしまうのではないかと心配になる。

すごいところに来ちゃったな。

町のキャンプ場で野営

何とかインディペンデンスに到着し、町のはずれのキャンプ場「Independence Creek Campground」にやってきました。

アメリカでの移動自体が初めてだから、ちゃんと到着できてよかったです。

キャンプ場は一応ウェブサイトで予約してきたのだけど、この日はだーれもおらず。当日受付でも何ら問題なさそう。

受付といっても係員がいるわけでは無く、設置してあるポストに料金を支払うだけです。

付近の町にはこういったキャンプ場が大抵あり、下山してきて宿が確保できていない場合にたびたびお世話になりました。

ここのキャンプ場は町からちょっと外れたところにあるので、日が暮れると街灯もなく真っ暗です。

そして真夜中。当然あたりは暗いはずですが、どういうわけか妙なまぶしさを感じて目が覚めました。

どこかに光源があるようで、テントに木の葉が影を落としています。

街灯?車のライト?勘弁してくれよ。

そう思ってテントから顔を出すと、何と月が煌々と輝いているのです。

この日は満月。

月明りだけで周囲の様子がはっきり見て取れます。

満月ってこんなに明るいんだ。ずっと東京で暮らしてたから気づかなかったよ。

月に文句は言えないから、顔に帽子をのっけて寝なおしました。