2023年9月4日。Piute Canyonで野営した時のことです。
日本では経験したことのない量の蚊に集られて、這う這うの体でテントを設営し、すぐに中に飛び込んで蚊を締め出す、なんてことを経験しました。
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2023年は蚊が多かったらしい
蚊が多いのは8月で、9月には落ち着くと聞いていたのですが、そうでもありませんでした。2023年は大雪の影響で発生のタイミングがずれこんだようです。
発生が遅れただけではなく、蚊が繁殖できる期間が短くなったので、密度も増していたのかもしれません。
Piute PassからPiute Canyonへ下ってきたのですが、氷河で削られて出来上がった谷の底には川が流れており、標高が2900mあるにもかかわらず針葉樹の森が出来上がっています。
水が多く、下草も多く生えており、そんな場所には蚊がたくさん潜んでいます。
昼間歩いているうちは見かけなかったのに、18時を過ぎて太陽が山に隠れると急に出てきます。
そんな時に足を止めようものなら、顔の周りにワンワン群がってきてちっとも気が休まりません。
テントの設営
テントを設営する時間帯は、ちょうど蚊が活発に活動していました。
蚊から逃げ回りながら素早く設営します。
そしてテントの中に飛び込んだらジッパーを締め、内側に入り込んだ蚊を退治。
シングルウォールなので、外側に付いた蚊のシルエットがはっきりわかります。なんか日本のやつよりデカいぞ。
隙間なく空間を確保できるテントだったからよかったですが、タープ泊のハイカーはどうしているんでしょうか?
また、JMT周辺のエリアには、ブラックベアへの対策としてテント内で食事をとってはいけない、というルールがあります。
テント(寝る場所)とベアキャニスター(食料)、調理・食事をする場所を、それぞれ距離を離しておくことで、動物に襲撃されるリスクを下げるのです。
つまり何が言いたいかというと、食事をするには蚊の飛び交う中に出ていかないといけないわけです。
この日は蚊から逃げながらビスケットを齧って夕飯を済ませました。
そして、次からは蚊のいない時間、場所で食事を済ませておくようにしようと決意しました。
虫除け
一応虫除けはビショップの町で購入していました。
現地のもののほうが効くだろうと考えたのと、ものすごく強力そうな(そして体に悪そうな)パッケージだったので買ってみました。
ディート100なんて聞いたことないぞ。
腕や足にはこれを付けていました。顔に付けるのはちょっと怖いから、手に付いた虫除けを間接的にぬりぬり。
ディートは蚊やダニの二酸化炭素を感知する機能を妨害し、吸血対象を認識できなくするという仕組みです。
しかし、いかんせん数が多いのと、どうも呼気には反応している様子。顔の周りに寄られるのが厄介でした。
バグネット
ぼくは持っていなかったのですが、周りのハイカーは決まってバグネットをかぶっていました。
よく養蜂家の方がかぶっているネットみたいなアイテムです。
顔の周りを飛び回られるのは本当にいらいらするので、顔だけでもガードできるとかなり快適になります。
この日の3日後、Reds Meadowのストアでバグネットを見つけたので即買いしました。
これで鼻に蚊を吸い込んだりすることもあるまい。(鼻をかんだら出てきた)